カレーなる挑戦、辛くも勝利
2003年8月13日数日前、昼食に近くのカレー屋で
ミドルホットを頼んで懲りたはずのわたし。
学習能力のないわたしは、
今日も今日とてミドルホットを注文してみた。
前回頼んだのは海老カレー。
このカレーは甘口仕立なため、
ミドルホットにしても余裕があった。
今日頼んだ日替わりカレーは
ジャガイモとひき肉のカレー。
これはまずカレーそのものが辛い。
それに加えてミドルホットなど注文したら
どんな結果になるか、想像できるだろうに。
視点1
目の前のカレーをゆっくり口に運ぶ。
なかなか辛いカレーだ。
食べるほどに、辛さで汗が噴き出す。
何杯か食べたところで水を飲む。
店員が空になったコップに水を注ぎながら
「辛いですか?」
とにっこり笑いながら聞いてきた。
「なかなか辛いです。」
わたしも笑いながら答えた。
「お冷はいくらでもお持ちしますから。」
店員は優しくそう告げて厨房に戻る。
厨房の奥からコックがこちらを見ている。
まるで辛いカレーを食べるわたしを
『がんばれ!』
と応援しているかのようだ。
わたしは水を3杯おかわりし、
最後まで何とか食べきった。
視点2
目の前のカレーを恐る恐る口に運ぶ。
『何じゃこりゃー!
めちゃくちゃ辛いぞー!』
食べるほどに汗が噴き出し、胃が踊りだし、
挙句の果てに目の前がふらふら回りだす。
意識を取り戻すため水を口に運ぶ。
空になったコップを見た店員が、
水を注ぎながら聞いてきた。
「辛いですか?」
気のせいか、口元はニヤリとゆがんでいる。
わたしの耳に幻聴が聞こえる。
『またうちの店の辛さをなめた客が
ミドルホットに挑戦してるよ。
全部食べきれるか見ものだぜ。』
しかし辛さにやられた今のわたしには、
軽く切り返す余裕すらない。
「なかなか辛いです。」
あまりの辛さに、こう返答するだけで
口の中がひりひりしてくる。
顔は引きつり、まるで笑っているかのようだ。
「お冷はいくらでもお持ちしますから。」
店員の裏の言葉がさらに聞こえる気がする。
『いつでもギブアップしていいんですよ。』
なんて腹立たしいんだ。
厨房に戻る店員を後ろから恨めしそうに眺める。
すると厨房の奥にこちらを見つめる視線が。
このカレーを作ったインド人のコックだ。
『アノ日本人、みどるほっとニ挑戦シタワリニ
スデニぐろっきージャナイカ。
身ノ程思イ知ッタカ?』
腹のうちでそう思っているに違いない。
このまま引き下がってはいられない。
わたしは水を何杯も飲みながら、
何とかカレー地獄をクリアした。
☆
My favorite.
ミドルホットに打ち勝つ精神力。
ミドルホットを頼んで懲りたはずのわたし。
学習能力のないわたしは、
今日も今日とてミドルホットを注文してみた。
前回頼んだのは海老カレー。
このカレーは甘口仕立なため、
ミドルホットにしても余裕があった。
今日頼んだ日替わりカレーは
ジャガイモとひき肉のカレー。
これはまずカレーそのものが辛い。
それに加えてミドルホットなど注文したら
どんな結果になるか、想像できるだろうに。
視点1
目の前のカレーをゆっくり口に運ぶ。
なかなか辛いカレーだ。
食べるほどに、辛さで汗が噴き出す。
何杯か食べたところで水を飲む。
店員が空になったコップに水を注ぎながら
「辛いですか?」
とにっこり笑いながら聞いてきた。
「なかなか辛いです。」
わたしも笑いながら答えた。
「お冷はいくらでもお持ちしますから。」
店員は優しくそう告げて厨房に戻る。
厨房の奥からコックがこちらを見ている。
まるで辛いカレーを食べるわたしを
『がんばれ!』
と応援しているかのようだ。
わたしは水を3杯おかわりし、
最後まで何とか食べきった。
視点2
目の前のカレーを恐る恐る口に運ぶ。
『何じゃこりゃー!
めちゃくちゃ辛いぞー!』
食べるほどに汗が噴き出し、胃が踊りだし、
挙句の果てに目の前がふらふら回りだす。
意識を取り戻すため水を口に運ぶ。
空になったコップを見た店員が、
水を注ぎながら聞いてきた。
「辛いですか?」
気のせいか、口元はニヤリとゆがんでいる。
わたしの耳に幻聴が聞こえる。
『またうちの店の辛さをなめた客が
ミドルホットに挑戦してるよ。
全部食べきれるか見ものだぜ。』
しかし辛さにやられた今のわたしには、
軽く切り返す余裕すらない。
「なかなか辛いです。」
あまりの辛さに、こう返答するだけで
口の中がひりひりしてくる。
顔は引きつり、まるで笑っているかのようだ。
「お冷はいくらでもお持ちしますから。」
店員の裏の言葉がさらに聞こえる気がする。
『いつでもギブアップしていいんですよ。』
なんて腹立たしいんだ。
厨房に戻る店員を後ろから恨めしそうに眺める。
すると厨房の奥にこちらを見つめる視線が。
このカレーを作ったインド人のコックだ。
『アノ日本人、みどるほっとニ挑戦シタワリニ
スデニぐろっきージャナイカ。
身ノ程思イ知ッタカ?』
腹のうちでそう思っているに違いない。
このまま引き下がってはいられない。
わたしは水を何杯も飲みながら、
何とかカレー地獄をクリアした。
☆
My favorite.
ミドルホットに打ち勝つ精神力。
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